Special

戦姫絶唱シンフォギアXV リレー連載 第3回

風鳴 弦十郎 役 石川 英郎

緒川 慎次 役 保志 総一朗

藤尭 朔也 役 赤羽根 健治

友里 あおい 役 瀬戸 麻沙美

『戦姫絶唱シンフォギアXV』のスタッフ&キャスト陣によるリレー連載、第3回のゲストは風鳴 弦十郎役の石川 英郎さん、緒川 慎次役の保志 総一朗さん、藤尭 朔也役の赤羽根 健治さん、友里 あおい役の瀬戸 麻沙美さんです。史上初となる「S.O.N.G.座談会」で、作品やキャラクターへの思いを語っていただきました。

――瀬戸さんと赤羽根さんは『シンフォギア』シリーズでインタビューを受けるのは初めてだそうですね。

赤羽根 7年にわたって関わらせていただいていますが、『シンフォギア』でメディアに露出するのは初めてですね。

瀬戸 『シンフォギア』でアフレコ以外のお仕事をするのは初めてなので、新鮮です。

――第1期の頃って覚えていますか?

赤羽根 覚えています。第1期って、実はまだ自分が新人の頃だったんです。アニメ作品のオペレーター的な役どころってわりと新人に振られる傾向があって、まさに藤尭はその頃に出会った役でした。当時も難しい台詞が多いと感じましたが、年月が経って、より緊張するようになりましたね。

石川 そうなの?

赤羽根 今ではオペレーター的な役どころは藤尭ぐらいなので、「昔はどうやっていたっけ?」と不安になることが増えて(笑)。毎回、ドキドキしながら現場に来ています。

瀬戸 第1期は、私もデビューしてまだ1、2年ぐらいの頃でした。

赤羽根 制服着てアフレコ現場に来ていましたよね? 確かキャロル役の水瀬(いのり)さんもモブ役で来ていて、のちのちキャロル役に抜擢されたのを見て驚きました。

瀬戸 そうです! 懐かしいですね。第1期の頃は年齢的には若かったんですけど、役どころとしてはしっかりしていなければいけないポジションだったので、ものすごく緊張した記憶があります。しかも、『シンフォギア』シリーズ独特の漢字、カタカナ語や難しい言い回しもあって。すごく鍛えられた感があります(笑)。

――第5期まで演じてこられて、藤尭と友里について変化を感じることはありましたか?

瀬戸 友里そのものに変化はあまりないと思うんですけど、シーズンを重ねるごとに台詞が増えている印象があります。きっと装者や司令たちと関係性を深めてきたことで、S.O.N.G.で大事なポジションになりつつあるからなのかなと思います。

赤羽根 藤尭は『AXZ』でもその兆候がありましたけど、『XV』でものすごくビビりだということがわかりました。

瀬戸 第4話の最後、すごくお茶目でした!

保志 「ひえぇ」って言ったところだよね?

赤羽根 そうです。過剰にやってみたんですけど、OKをいただけてよかったです。

瀬戸 しっかり仕事をこなす頼れる人かなと思ったら、真っ先に怯えていたのが面白かったです(笑)。

――弦十郎については何か変わったことなどはありますか?

石川 弦十郎は、最近はずっと腕を組んでばかりですね。特に『GX』くらいからその傾向が増えたような印象です。僕の解釈ですが、装者に全幅の信頼を置くようになったから、動じずに見守っていられるのかなと思います。緒川のことも信頼しているので、どうしても動きたいときは緒川に動いてもらって。

赤羽根 ただ、もともと戦える人なので、戦えない歯がゆさはありそうですよね。

石川 それはあると思います。装者たちを守りたいという気持ちは絶対にあるし、信頼はしつつも心配はしているでしょうね。

赤羽根 あと今期は特に板挟みになることが増えましたね。

石川 お父ちゃん(風鳴訃堂)が厳しい人だから(笑)。ちょっとでも不甲斐ない結果を出すと、怒られてしまうんです。ただ、S.O.N.G.では司令官という立場なので、落ち着いていなければいけないと自分に言い聞かせているかもしれないですね。

――緒川はどうですか?

保志 緒川もそんなに変わっていないですね。見えないところでアクティブに活動しているんでしょうけど、忍ですから。目に見えての大きな変化はなさそうです。

石川 今期は久しぶりにマネージャーっぽい活躍があったよね。

保志 ありましたね。やっぱり状況が状況なので、翼が音楽活動やライブ活動をする時間も減ってきていると思うんです。そんな中でのライブだったので、とても嬉しかったんですけど、まさかライブ中にあんな悲惨なことが起こるとは。胸が痛かったですね。

瀬戸 まさかここに来て翼さんに試練があるとは思いませんでした。もともとメンタルが強い人ではないので、ショックも相当大きかったと思います。

赤羽根 翼さんって第1期以降、メンタル的に追い詰められることがあまりなかったので、もうすっかり大人チームの仲間かなと思っていたら……。最終シーズンで来たかと驚きました。

保志 緒川にできることはなんだろうと考えるんですけど、ちょっと厳しいことを言えば、これは翼が乗り越えるべきことなので、やっぱり見守るしかないんですよね。すごくもどかしい思いをしていると思います。

石川 親戚のおっちゃん(弦十郎)からすると、翼の状況はただただ辛いですね。しかも、お父ちゃんはどうやら敵と繋がっている。まだ、弦十郎たちは把握できていないけど、今後もし明かされるようなことがあれば、弦十郎も翼もさらにショックを受けるんじゃないかなと思います。

――ところで、この4人は司令部で普段どんな会話をしていると思いますか?

石川 意外と話すことないんじゃないかな(笑)。

瀬戸 そうですか?(笑) 友里はコーヒーやお茶を淹れているんだろうなというのは想像できます。

赤羽根 毎シーズン、「あったかいもの、どうぞ」がありますからね。

瀬戸 『XV』でも第2話で司令にわたしました。もしかしたら、友里専用のコーヒーサーバーがあるのかもしれないですね。

保志 この4人の日常会話はなかなか見えてこないですけど、緒川と弦十郎は見えないところで装者にトレーニングをつけているかもしれないですね。過去にも修行シーンがありましたし。

石川 確かにこれだけ装者がいると、裏ではパーソナルな訓練をしているかもしれない。実はみんな分身できたりするんじゃない?

保志 確かに緒川なら教えられそうですよね。『XV』の最終話では、全員が分身を使うかも。

一同 (笑)。

――装者の皆さんがアフレコで歌うところをご覧になることはあるんですか?

石川 基本的に歌のアフレコは台詞の収録がすべて終わったあとなので、ブースの中で見ることはないですね。

瀬戸 アフレコが終わると私たちはすぐに帰り支度をすることになるんですけど、でも、第1期の頃は台詞のアフレコが終わってその流れで歌を録りますということもあって、そのときはブースの中で歌を聴くことができました。あとはテスト収録のときに装者の皆さんが小声で歌っているときがあるんです。その時点で完璧に映像と合っているので、毎回感動させられますね。

赤羽根 アクションに合わせて歌えるのが本当にすごいと思います。初期の頃は、藤尭と友里もいつか歌えたら面白いよねって話していたことがあるんですけど、実際に歌っているところを見ると「あ、やっぱり結構です」って思っちゃいます(笑)。『シンフォギア』の楽曲はどれも難易度が高すぎます!

保志 第1期の頃は、スタジオのロビーにもアフレコ中の歌が流れていましたよね? 帰り支度をしながら聴いたことがあって、収録後に歌えることにびっくりしました。

石川 本編のアフレコで「喉、大丈夫かな?」って心配になるくらい叫んだあとに、歌のアフレコをしているんです。毎回、心配になっちゃいますね。

保志 僕だったら逆にしてくださいって言うと思います(笑)。歌は歌で完璧な状態でレコーディングしたいですし、なんなら別日でお願いしたいです。

石川 普通、レコーディングの前に仕事入れたくないですよ。でも、6人は潔く歌録りをしていて。やっぱりキャラクターもそうですけど、あの6人も男前だなって思います。完全に覚悟が決まっていますよね。

――では、最後に『XV』の今後の見どころについて聞かせていただけますでしょうか。

瀬戸 『シンフォギア』といえば、金子(彰史)さんの「金子語録」なので、今後どんな語録が出てくるのか楽しみにしていただきたいです。私自身も楽しみにしています!

赤羽根 第1話のアバンを見て、「この人は一体?」と思った方も多いと思います。エンキとクレジットされていましたが、フィーネとはどんな繋がりがあるのか、装者たちとどんな関わり方をするのか。このインタビューの時点でアフレコはだいぶ進んでいますが、まだ全貌が見えていないので、彼の正体が明かされることを楽しみにしています。

保志 毎回、忍の者として装者に訓練をつけたり、市民を救出したりする緒川ですが、今回もこの先ちょっとした見せ場があります。どんなシーンでどんな活躍があるのか、ぜひ楽しみに待っていてください。

石川 今期は『シンフォギア』シリーズの集大成でもあるので、過去シリーズを知っているとさらに熱い気持ちになれる展開があります。これまでちりばめられてきたさまざまな伏線も回収されていきますし、一瞬たりとも見逃さず最後まで楽しんでください。よろしくお願いします。

◆コラム◆

演じているキャラクターを漢字一文字で表すと?(キャラクターの名前以外で)

(瀬戸)

大人で、おおらかで、器が大きい女性なので。包容力がありそうなところも素敵です。

(赤羽根)

『XV』で小者っぷりを発揮してしまったので、「小」かなと(笑)。大きくなりたいです!

(保志)

やっぱり緒川と言えばこれでしょう。これからも忍の者として装者をサポートしてほしいです。

(石川)

腕組みもそうですが、今期の弦十郎を象徴していると思います。ぜひ注目してみてください。