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Keyword アンティキティラの歯車

#06

オートスコアラー「ティキ」の要たる部品。
これによってティキは、天体の運行観測に特化した機能を発揮する。

神の力を巡るアダムとの攻防の果て、
ティキの残骸は、
護国災害派遣法の元、洋上の研究施設にて調査が進められてきた。

だが、「事故」により遺失。

――したものと思われたが。

先だってS.O.N.G.が、
敵アジトと目される廃棄物処理施設跡より回収した事で事態は一転。

事故は「事件」の色を帯び、
同時に、調査を主導してきた風鳴機関の事件関与が、さらに疑わしくなっていく。

実際。
協力関係にある風鳴機関とノーブルレッドは、
アンティキティラの歯車と横流しされた調査データを用いた儀式にて
「シェム・ハの腕輪」の起動に難なく成功している。

シェム・ハの腕輪は、
劣化や破損の見られない完全聖遺物であり、
その起動は、かつてのソロモンの杖やネフシュタンの鎧同様、困難が予想されたが、
起動実験の進行を務めるヴァネッサ自身も驚くほどにあっけないものであった。

フォニックゲイン式の起動方法と何が異なるのかは、目下のところ不明である。

かつてフィーネも、
長年に渡って聖遺物の起動方法に腐心し、
歌の力「フォニックゲイン」を用いた技術確立までの過程で、
天のレイラインを応用する方法に行きついている。

そのために必要なのが、
惑星運行観測機能を備えたティキであり、
それが、四百年前に繰り広げられた、
フィーネとパヴァリア光明結社の激突でもあった。

結果、双方ともにティキを失う事で、
新たな完全聖遺物の起動方法確立には、更なる時間を必要とする事となってしまう。

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