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Keyword エシュロン

#12

米国の誇る地球規模に巨大な通信傍受システム。

有線、無線を問わず、
あらゆるネットワークからデータを蒐集、蓄積するばかりか、
エシュロンからのバックトレースによって、
個人の端末上にあるデータの改竄までも行う驚異的な機能を持っている。

これまでの異端技術を巡る攻防の裏にもその存在は見え隠れし、
フロンティア事変のように、
米国にとって不都合な真実の多くを葬ってきた経緯がある。

当然、米国政府はその存在を認めておらず、公然の秘密状態となっている。

「言語」と化したシェム・ハの一部は、
ネットワークに侵入し、演算処理機能の掌握を試みる。

超常の突破力を発揮するシェム・ハの断章は次々にシステムをハッキングし、
完全掌握は程なく完了するはずであったが――

エシュロンからのバックトレースによって、
応急にして緊急の論理防壁が各所に設置され、それが突破されるまでの僅かな時間に、
スウェーデン、インド、エストニアといったIT技術先進国が呼応。

即席の連携にて第二論理防壁を展開し、
シェム・ハのネットワーク侵蝕を遅延させるのであった。

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